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私が10代の時にアメリカへ行ったことはお話ししていると思いますが、その時アメリカの文化の中では、発言しない、何もしないということは、コミット(約束・関与・決意・意志)しないということでした。

しかし、当時の私はまだ若く何も知らないし英語もうまくはなかった。コミュニケーションのやり方も知らなかった。そもそも日本的な甘えた感覚しかもっていなかったので、いつも「待ちの姿勢」でいました。

何かの集まりに参加するなら、誰かに呼ばれないとはじまらない、と信じていました。誘ってくれる人をじっと待っていたのでした。チャンスが仮にあるなら、ある日誰かがやってきて、手を引っ張ってもらえるはずだと思っていました。

アメリカでは、そんな私を気にかけてくれるひと、「どうしたの?」と連れ出してくれる人は、残念ながらいませんでした。泣きながら歩いている幼い迷子なら、親切な人が声をかけてくれたでしょう。

ある時私は考えました。

「自分はなぜこんなふうに、何に対してもコミットできないのか」
「チャンスに出会えないし前に進めない。なぜ次の新しい景色が見えないのか」
「自分なりに考え、意見したいこともあるけれど、なぜ発言の場や機会がないのか」

考えて、考えて、考えた挙げ句に、私はようやく気がつきました。