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能力なきリーダーしかいない不幸

(洞察力 ⇒ 交渉力 ⇒ 決断力)

★今までの経験・常識が通用しない事態

□ 組織が危機に瀕している時、リーダーが無能だと、その下で働く人々はいかに苦労するか・・・それを実感したのは、今の日本国民!?

リーダーシップとは、上に立つものが自分の考えや主張を部下に押し付けることではない。むしろ自分以上の知識や能力を備えた人材を選び抜いて部下としてそばに置き、彼らが上司(すなわちじぶん)の判断に対しても異論を唱えられるような有機的なチームを作る能力こそが求められる。それらの優秀な部下たちをマネージし、彼らの意見を聞いた上で、総合的に判断して結論を下す。それがリーダーのあるべき姿。

★有事に力を発揮するリーダーとは

  (企業にとっても今回の大震災はリーダーシップと&BCPを考える転機になった)

  • 事業継続性(BC/ビジネス・コンティニュイティー)
  • “平時”企業では、当たり前のことを粛々とこなす社員が重宝された。上司の言うことをよく聞く人間は、更に上司に引き立てられて出世していく。結果として、多くの企業トップには、従来の真面目に守って、最も業績を伸ばした部門の責任者が就いていた。従来の延長線上で光る存在、いわば“トンネルの出口の明かりを目指す”つまり「明りが見えないとできない型」人材が活躍し、昇進するパターンである。
  • だが“有事”や“危機”となれぱ、話は全く違ってくる。企業にとって危機とは何か?
  • それは、これまでのリーダーや管理職の知識・経験・常識が通用しない事態である。たとえば今回の大震災では、東北地方にあった多くの企業や工場が被災して操業停止を余儀なくされた。たとえ自分たちの会社や工場が壊れたり浸水したりしていなくても、下請けの部品工場や関連会社、あるいは道路や鉄道などの交通インフラが機能不全に陥ったために稼働できなくなる事態が頻発した。
    こうした状況に対処するには、単に元の状態に戻す「復旧」という考え方は通用しない。自杜の工場やサプライチエーン(供給網)が復旧したとしても、それだけでは事業の継続性が保てないからだ。ただ復旧するのではなく、この危機をきっかけにして、全く別のオプション、たとえば生産工場を海外に移すとか、新たな物流ルートを開拓するとか、・・・を選択するチヤンスが到来した、と考えられるようなリーダーでなけなければない。
  • つまり、有事や危機に際しては、従来の常識で考える「明りが見えないとできない型」のリーダーではなく、新しいことを構想できるリーダーと、そのリーダーを支えるブレーンとなる新しい人材が必要になるわけだ。想定外の危機に直面しているのに、いつもと同じ側近の社員に頼っているような経営者ではダメなのだ。普段はひねくれ者で扱いづらくても、何か問題が起きた時、それに対処できるような杜員を自分の近くに置いておくリーダーこそが有事にカを発揮するのである。

★予測不能な緊急事態にどう対処するか

□ 2010年8月に起きたチリの鉱山落盤事故を想起してもらいたい。トンネルの出口も、薄明かりもない。空気さえあるのかどうかわからない。しかも、人間が脱出できる大きさの穴を掘るだけでも半年かかり、食料その他の供給も、当初は絶望的という状況だった。その後のことはニユースで報道されている通り、深さ700mの地中から予想よりもはるかに早く、10月13日に作業員33人が全員無事に救出された。現場と地上のリーダー、そしてピニェラ大統領の判噺力、全世界の英知を集める柔軟な思考など、この一件にはリーダーとチームに関する教訓がたくさんある。今の日本では、政界にも財界にも“チリの鉱山落盤事故からの脱出”つまり「チリ鉱山脱出型」のリーダーが求められている。しかし、かすかに見えている出口の方向を示し、それを目指して実行する「明りが見えないとできない型」リーダーもいないのだから、入口も出口もわからない状況で新たな解決策を生み出すことのできる「チリ鉱山脱出型」リーダーなど、すぐに現われるはずもない。

  • それでも、世界中どこにいても瞬時に的確な判断が求められるボーダレス経済において、リスクテイクしながら事業を継続していくには、そもそもこうした有事や危機に強い「チリ鉱山脱出型」のリーダーシップがなければならない。実は、もう何年も前から「リーダーの条件」は変わってきているのである。技術と世界の経済地図が激変することによって、事業そのものが連続性や継続性を失い、「突然死」型に変わってしまったからである。
  • それを端的に表わすのが、ここ数年アメリカを中心に軍人を採用する企業が続出していることだ。ウオルマートやGE(ゼネラル・エレクトリック)といった一流企業で、イラクやアフガニスタンで駐留経験がある若手将校の採用を重視する傾向がある。逆に、これまで引く手あまただった一流大学の学生は、エリート意識が高くてリスクを取りたがらないということで、敬遠されるようになってきているのだ。「予測不能の緊急事態が起きた時に最も早く対応できるのは、軍隊でトレーニングを受けた若手のエリートだ」(GEのジェフリー:イメルト会長兼CEO)
  • チリの鉱山落盤事故と同じように、軍隊の将校は戦地にあっても兵員を1人残さず帰還させなくてはならない。そういうミッション(使命)のもとで訓練し、またリーダーとしての実務経験を積んでいる人が選択されるようになってきているのだ。
  • パナソニヅクの松下幸之助さんやソニーの盛田昭夫さん、ヤマハの川上源一さん、オムロンの立石一真さんといった日本を代表する企業経営者も平時のリーダーだったのかもしれない。

[スピード]

1週間でできない「緊急対策」は、1年かけても出来ない

★「征旧」ではなく新しいものを生み出す

  • 不測の事態が起きて危機に直面した時、リーダーに求められるのは「的確な判断力」と「素早い行動力」だ。摸様眺めをしたり、周りの出方を窺っているようではリーダーたり得ない。
  • その点、東日本大震災における政治家たちの動きはあまりにも悠長で、震災から半年以上経っても、復旧・復興が遅々として進んでいないのは、周知の通りである。政冶家だけではない。日本企業の経営者たちも似たり寄ったりだった。たとえば、震災後にある会社の経営者と会食したところ、津波で工場が被災して復旧に2か月かかる、と他人事のように話していた。そんなに大変な状況なら、会食なんかしていないで現場に飛び、不眠不休で復作業の陣頭指揮を執るべきである。そうすれば2か月ではなく、2週間で復旧しただろう。
  • あるいは、海外の工場に余力があったら、そちらに生産を移すことができないか、という発想の転換も必要だ。東北地方の場合、仮にその工場が稼働できるようになったとしても、電力や道路など他のインフラが復旧するかどうかわからないし、日本の工場で修理に当たっている精鋭部隊を中国の工場に派遣して新たな生産ラインを立ち上げたほうが手っ取り早いかもしれないからだ。
  • ここで私が想うのは、日本海海戦での東郷乎八郎らのリーダーシップだ。当時の大日本帝国海軍はロシアのバルチック艦隊に奇襲攻撃をかけるため、対馬の中央都を開削し、北九州側と朝鮮半島南丙側とをつなぐ延長約500mの運河「万関瀬戸」を突貫工事で造った。未曾有の危機に際しては、復旧や調整という発想ではなく、大胆に新しいものを生み出すくらいのオプションを考えて真に有効な対策を打ち出す。それが有事のリーダーの役割というものである。

★ファインプレーより「継続性」

  • ただし、もっと優れた経営者は、自ら最前線で陣頭指揮を執るのではなく、不測の事態が起きても被害が出ないように普段から対策を講じている。野球で言えば、イチロー選手のように、どこに球が飛んでくるかを予測し、あらかじめ守備位置を変えている選手である。川上哲治・元巨人軍監督が「ファインプレーが多いのは二流の選手だ。一流の選手は考えているからファインプレーが少ないのだ」と解説しているのを聞いたことがあるが、それは経営者にも当てはまる。
  • たしかに、今回の大震災は「千年に一度」と言われる規模で、「想定外」の事態が次々と起きた。
  • それでも優れた経営者というのは、普段から「ピジネス・コンテイニュイテイ(BC/事業継続性)」をどう確保するのかを考えていなくてはならない。そういうことを24時間考えていなかったら、もう経営者を辞めるべきなのである。

★「2アウト・オブ3」の体制を作る

  • 単に工場や調達先、バックアップサーバーを複数にして東と西、北と南に分散すればよいのかと言えば、それだけでは十分ではない。
  • このグローバルなリスク分散は、最悪の事態を想定した場合、少なく「2アウト・オブ3(2 out of 3)この体制が必要だ。すなわち物理的に環境が異なる3か所に同等の機能を分散し、3つのうち2つが稼働していれば現状維持ができ、もし2つがダウンしても残る1つだけで最低限の機能は維持できるようにしておくのである。そうすればよほど本杜が壊滅的なダメージを被らない限り、事業は継続できる。

[危機管理力]

組織のダメージを最小限にする工夫と判断が必要だ

★「着地の方法がわかっていない」日本型リーダーの悪しき体質

  • 優れたリーダーは、自分より能力が高い人を集めてまとめ上げ、その人たちのカを目一杯発揮させて成果を出す。一方、ダメなリーダーは、自分より能力が低い人や自分が御しやすい人ばかり集めてくるから、往々にして方向性を問違える。
  • だが、福島第一原発の事故は、未だに現在進行形の非常に大きな危機であり、日本のリーダーが対応を誤ったために、世界中に多大な迷惑をかけてしまっている。
  • 1つは、放射性物質の飛散や高濃度の放射能汚染水の海洋放出などによる物理的な迷惑、そしてもう1つは原子カの頓挫による政治的な迷惑だ。すでに欧州でその動きが拡大しているように、原子カをクリーンエネルギーの象微として推進している国々が原子力政策の中止や中断、大幅な見直しを余儀なくされている。
  • では、この問題に、日本はどう対応すべきだったのか?
  • 原発被害は、ことほどさようにすべての国にとって内政問題であるから、それぞれの国の人たちに、それぞれの国の言葉で、日本が発信する情報を伝えてもらうしかない。なぜなら、官房長官や原子力安全・保安院などが日本の国民向けに発表した内容を単純に英語に翻訳して配布しても、それだけでは正しい情報は伝わらないからである。
  • したがって日本政府がやるべきだったのは、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、インド、中国、台湾、韓国などの優秀な専門家たちによる最強チームを作り、日本発の正確な情報を発信してもらうことである。ただし、そういう多国籍チームを動かしていくには、こちら側に相当なリーダーシップが要求される。(チリ落盤事故では全世界の英知を結集した)実際多国籍チームをまとめてコントロールしていく能力がないため、腰が引けているのが実情だ。その役割をIAEA(国際原子力機関)に担ってもらうという手もあるが(現在の事務局長は外務省出身の天野之弥氏あまのゆきや)、そんな調整能力もない。
  • 要するに、日本のリーダーには世界と対話する能力がないのである。だから、いつも日本は追い込まれることになる。
  • 第2次世界大戦の時もそうだった。日本はヒトラーのように世界征服を目論んでいたわけではない。欧米列強に対抗して植民地を拡大した結果、エネルギーの供給を断たれ、インドネシアなどの石油資源に対するアクセスが必要になっただけである。あの時、日本はアメリカにもっと自国の立場を説明し、石油を確保できるように交渉すべきだったのに、政治・外交リーダーに世界と対話する能力が欠落していたため、対米開戦やむなしという“田舎サムライの論理”に追い込まれた。
  • よしんば戦争を始めるしかなかったとしても、被害が最小になるような着地(講和) の方法を考えておかねばならなかった。ところがリーダーにそういう発想がなかったから、大敗したミッドウウエー海海戦の後も講和の機を逸してずるずると戦争を継続し、原爆を落とされて無条件降伏という最悪の結末を迎えた。満州も朝鮮半島も台湾も南樺心太もすべて失い、国土は灰壇(かいじん)に帰した。

[行動力と交渉力]

次世代の国家リーダーに求められる「3つの要件」

★台海・馬英九総統を日本の首相に!

□ 将来が有望視される政治家には、番記者がついたあたりから頻繁に財界人のお座敷がかかるようになる。そこから先は成長がピタリと止まる。本人は財界にネットワークができて知識も豊富になったと思っているかもしれないが、実際は、毎晩のように財界人と会食しているため、勉強する時間がないからだ。

  • もしかすると、財界人との会話そのものが経済の勉強だと勘違いしているのかもしれない。だが、そんな他人任せの時間を過ごしていたのでは、たとえ潜在的な素質があったとしても、一国のリーダーたり得る能力や知識を身につけることはできない。
  • 一方、マスコミの目が厳しい台湾のような国では、政治家が鍛えられている。マスコミがリーダーを手加減なしに査定するから、政治家は見織が高く、機を見るに敏で、リーダーシップがある。大多数は英語ができ、日本語を話せる人も多い。
  • その象徴が前述の馬総続だ。外省人の彼は、中国大陸派で日本に弱いと骨言われていた。しかし、その評価は東日本大震災で一変した。台湾は世界で最も多い200億円を超える義援金を日本に寄付してくれたわけだが、馬総統は大震災直後に国民に寄付を呼びかけて義援金を受け付けるコールセンターを設置し、そこで最初の4時間は彼自身が直接電話で応対したという。
  • 馬総統の優れている点は、自分が良いと側断したら何でも貧欲に取り入れることだ。
  • また、難題だった三通(通商、通信、通航)やECFA(両岸経済協力枠組協定)を推進し、中国から大幅な妥協を引き出すことによって、台湾の経済的地位を一気に高めた。今では週に558便もの直行便で中国の粁の都市と結ばれている。物資だけでなく、人の往来も飛躍的に高まり、前任者の陳水届氏の時代とは様変わりだ。
  • そうした「行動力」や「見識」、そして「方向性」は、冷戦時代の枠組みから一歩も出ていない日本の政治家には微塵も見られない。

★交渉力の欠如と人材格差という大間題

  • たとえぱ、いま世界ではBRICS(プラジル、ロシア、インド、中国)に続く新興国としてVITAMIN(べトナム、インドネシア、タイ、トルコ、アルゼンチン、南アフリカ・メキシコ、イラン、イラク、ナイジェリア)などが注目を集めている。このいずれも2025年までに日本を抜いて世界3位の経済大国になることを目標にしている。もしそうなったら、15年後くらいに日本は世界で6位か7位に転落するわけだ。
  • 果たして日本の政治家たちは、そのような世界観を持っているのか?また落伍しないための並々ならぬ決意と秘策があるのか?世界は外交的にも多極化し、少なくとも10くらいの国と「刎頸(ふんけい)の仲」になっていなければならないが、日本の指導者は前記の国々に電話ですぐ話を聞けるような個人的な友人を持っているのか?十中八、丸、答えはNOだろう。

しかし、いま日本は未曾有の危機に瀕している。これを乗り越えるためには、次世代のリーダーに以下の3要件が必須となる。

  • 1つ目は、国家債務危機による日本経済のメルトダウンを防ぐことだ。国債と借入金、2つ目は、外交、日米安保等は政治のため今回は省きます。
  • 3つ目は、人材を強化することだ。冷戦後の世界で競うための“最終兵器”は人材である。人材格差=国力格差になる。ところが、日本の若者は意気地も能力もなくなっている。アジアの中で比べても、韓国、台湾、中国、シンガポール、インドネシアなどの若者は、もっとはつらつとしていてダローパルに活躍するという意欲にあふれ、能力も高い。
  • さらにインドは最も質もケタが違う。まさに“人材の宝庫”である。たとえば、アメリカの「フオーチュュン500」(ビジネス誌「フォーチュン」による全米上位500社ランキング))の300社以上にインド人の副社長以上がいる。日本人の副社長以上はゼロである。アメリカの医者は5人に1人、イギリスの医者は5人に2人がインド人だ。イギリスの場合、会計士や弁護士などのサムライ(士)ピジネスは「石を投けたらインド人に当たる」とまで言われている。また、シリコンバレーで会社を興して上場まで持っていった起業家の数(アメリカで生まれた人を除く)は1位がインド、2位がイスラエル、3位が台湾。こちらも日本はゼロである。
  • この人材格差を埋めないと、これから日本はジリ貧になるばかりだ。平均レべルの人間を大量生産する工業社会時代の教育から、傑出した少数精鋭を育成するIT杜会時代の教育に転換しなければならない。これは最も難しく、かつ重要なテーマである。

[ビジョナー・リーダー]

世界で勝つ企業は人材育成に毎年1000億円かけている

★「国力」は「人材力」で決まる

  • 21紀の国力は、人口の多寡ではなく人間の質、すなわち「人材力」で決まるところが、ここまで述べてきたように、この国を率いるリーダーの「人材不足」は深刻だ。つまり事実上、船長不在で航行していることが“日本丸”の最大の不幸なのである。
  • なぜ、日本には一国のリーダーたり得る人間がいないのか?その理由を一言で言えば、将来のトップを担う人材育成をしていなということに尽きる。
  • 派閥の領袖(ポス)や幹部たちは、自分の派閥の仕事と地元対策しかしない。若手議員たちに対して、戦略的な海外視察に出かけたり、経済の実態を学ぶために企業や工場などの現場を歩いたりするよう指示・奨励することは、まずない。そんな政界で育った政治家が一国の首相になっても、外交、経済、防衛、教育などの重要事項で新機軸を考えるのは無理な話である。福祉と称して選挙対策のバラまきをするのが精一杯である。
  • 本来、政党は日本全体の将来を見据えて、「この大きなテーマは君が10年計画で取り組め」と、党を挙げて個々の議員に経験と勉強をさせなければならない。だがそういう人材育成をするには、まず将来を見通すカと洞察力を持った「ビジョナリー・リーダー」が必要となる。逆に言えば、日本の政党において人が育たないのは、ボスばかりでそもそもビジョナリー・リーダーと呼べる人物がいないからである。
  • リーダー不在の背景には、私はこれまで何度も議員センセイたちも参加する「勉強会」に参加させてもらったことがあるが、勉強すべきセンセイたちはいつも“受け身”だ。遅刻してきて、メモも取らず適当に話を聞き、終了間際には席を立って、次のセミナーへ行くのである。
  • こういうことを一日中繰り返す国会議員の勉強会は、カフェテリアでつまみ食いをしているようなものだ。自分で積極的に食べたい料理(テーマ)はなく、とりあえず出された野菜もハムも食べたので栄養がついた(勉強した)と勘違いしている。カロリーばかりで、栄養にも滋養にもなっていない。そういうつまみ食いを10年、20年続けても、何を食べたのか全く覚えていない。だから、首相になって初めて「抑止力を学んだ」と言う鳩山由紀夫氏のような、お粗末な政治家が出来上がってしまうのだ。
  • 他国ではどうか。「英国病」で衰退していた国家を劇的に生き返らせたマーガレツト・サッチヤー元首相は、首相になる前から何年間も経済戦略研究所の副所長を務め、「スモール・ガバメント(小さな政府)」の実現を可能にする研究を徹底的に行なっていた。これを「「勉強」と言うのである。
  • 首相になったら、太ったイギリスの警肉を徹底的に削ぎ落とす。その信念と覚悟でサッチヤー氏は勉強に打ち込み、政権の座に就くやいなや、実際に数々の予算をバッサリ切って、民営化や規制撤廃の大改革を断行した。財務省が裏で出したカンニング帳を見ながら「事業仕分け」」と銘打って、カンナで削るようなコストカツトで意味のない“テレビ番組”を作っている民主党議員とは大違いなのである。ましてや1年後に検証してみたら、1兆円はおろか20億円カットにしかなっていなかったり、小惑星探査機「はやぶさ」が奇跡の帰還をしたら急にまた予算をつけたり、「2位じゃダメなんでしょうか?」と言った当人が実際にその技術が1位になっても自分の言い訳ばかりコメントしていたりと、マスコミを賑わすだけで中身のない騒動に明け暮れているだけなのだから、呆れるしかない。

★リーダーは自然に生まれてこない

  • 将来のトップを育てるというコンセプトを持っていないのは政界だけではない。経済界も同様である。今の日本企業の中に「リーダーシップ教育」はない。あるのは「職能教育」だけだ。
  • たとえば、企業に入杜すると、社内文書の書き方から始まり、入杜1年目、2年目の教育メニユーが決まっている。営業の部署に配属されれば、「相手と話す時は顔より少し下のネクタイの結び目辺りを見るとよい」と、ロボットでも作っているかのような画一的な営業教育が待っている。売り上げを伸ばすと35歳で同僚よりも1年早く昇進し、運が良ければ業績の良い事業部に配属される。そこで再び売り上げを伸ばすことができれば部長になり、取締役に就くというのが平均的な出世パターンだ。
  • ところが、そうやって育ってきた人は、幹部になっても他の事業部のことは何も知らない。入社以来の縦割り教育の結果、自分の会社が何をしているのか、どこに本質的問題があるのか、トータルでわからない人間が出来上がるのだ。」これでは、リーダーとして企業を率いていとができないのは当然である。
  • 海外の一流企業は全く違う。
  • アメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)では「我々の将来はGEのリーダーが何人育ったかにかかっている」という考えに基づき、リーダーを創る教育を徹底している。10万人規模の社員の中から1000人程度をダローバル・ローテーションの対象に選び、ニューヨーク州クロトンビルの企業内ピジネススクールやフロリダなどに集めてリーダーシップ教育を行ない、業務もローテーションで様々な経験を積ませる。世界のどこに行っても通用する人間を育てるためだ。
  • そして、約10年問かけて将来のトップ候補を最終的に約200人に絞り込む。次のステップはジェフリー・イメルト会長兼CEOとの1対1の会食だ。将来のリーダーを見極めるため、トップが直接、膝を突き合わせて話をするのだ。
  • イメルト会長は毎週金曜日に、トップ候補の社員と2人きりの会食を行なっている。毎週ということは、年間で52人だから、一巡するには3年以上かかる。そして、難しい仕事が出てきた時には、彼らトップ候補の中からイメージに合った人物を抜擢してやらせてみる。
  • この人材育成のためだけにGEは毎年1000億円をかけている。売上高10兆円余の1%に相当する金額だ。そういう時間と労力とコストを費やして、次代を担うリーダーを育てているのである。

to be continued ~ Y.IYAMA