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二番打者と四番打者

経営者が期待し、求める社員像について、ある大手生保がアンケート調査を行った。

そのアンケートは、全国の経営者2万人を対象に、「◎をつけたい社員は、野球選手にたとえるとどんなタイプか」という質問形式で行われたのだが、結果は次の通りであった。

  (1) 2番バッター         31%
  (2) 6~8番バッター      27%
  (3) クリーンアップ(3~5番)  23%
  (4) 1番バッター         18%
  (5) ピンチヒッター        1%

アンケート調査を行なった生保では、“2番打者がもっとも求められているのは、コンスタントに物事を解決し、ケース・バイ・ケースの適切な判断力を備えた人材が望まれているからだろう”と、分析していたが、はたして本当のところはいかがなものか…。

日本の企業とアメリカの企業を野球にたとえてよくいうのは、日本は全員に2割8分のアベレージを求めるのに対し、アメリカでは、4割バッターという異才が一人か二人いれば、あとは1割バッターでもいいというスタンスを採っているということだ。

それでは、全員がアベレージ2割8分のチームと、一人か二人の異才に率いられるチームとでは、どちらが総合力が上かといえば、いうまでもなく、前者に 軍配が上がる。

ゆえに、日本の企業はそこそこに点を稼ぐシュアなバッター、優等生の集団を求める傾向が強い。
それが結果的に、「出る杭は打たれる」といった社風をつ くりだしているわけだ。

ただし、それは前例の積み重ねでもやっていける時代の話で、現在のように大変化の時代では逆転する。
2割8分の集団では 「改善」は可能だが、「改革」となると手に負えなくなるからである。

従って、現在の日本企業に求められるのは、2割8分というアベレージはキープしつつも(つまり集団主義の良さは活かしつつ)、ハイクオリティな4割バッターを育成することである。

もちろん、企業はそうした人材にバントなど小細工を要求しないし、組織に刺激を与えるという意味から自由な行動をとらせる、といったスタンスを強めるであろう。

このことを裏返していえば、あなたは平均点の仕事をこなしているからといって、そこで安住したり進歩することをやめたりし てはいけないということである。
目標は高く4番バッターに置き、状況や場面に応じては2番バッターの役目を果たせる人材を目指すべきであるということだ。